2009年07月16日
害虫の誕生
瀬戸口明久著『害虫の誕生――虫からみた日本史』(ちくま新書)を送って頂きました。瀬戸口さんありがとうございます。
害虫の誕生と言っても、文明の発展によって新種の害虫が生まれたというような話ではもちろんなくて、「害虫」という概念が登場したことを述べています。たとえば、ハエは19世紀までかわいくて人間に好まれる昆虫だったという話です。
生物学史というより、人間と他の生物の歴史について書かれた本で、多くの方にとっては環境史というその切り口が興味深いのではないでしょうか。博士論文をもとにしていますが、時代背景など前提事項の説明もありますし、自分の研究の紹介だけでなく他の先行研究者の研究内容にも触れており、専門外の方にも読みやすいものになっていると思います。

なお、帯やその他の宣伝文句に「なぜゴキブリは嫌われるのか?」とあるのは、ちょっとミスリーディングかも知れません。ゴキブリに関する内容はほとんどないからです。多分出版社が勝手につけたのでしょう、困った著者が後書きで弁解しているように読めます。(最近「情報倫理」の授業で、ちょうどメディアリテラシーの観点からCMを読み解くという宿題を出したばかりなので、気になっただけですが・・・。)
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ちょっと読んでみたいです。
ガチャピンはいつ害虫に認定されるでしょうか?
また、ゴキ○リがかわいがられていた時代ってあるんですか?
>倉敷ねぼけ堂。さん
おすすめです。害虫駆除のための儀式とか、ハエ退治のために人が動員された話とか、けっこう面白いと思いますよ。日本とその植民地の話が多いです。
>や○よさん
ゴキブリについては、著者がこれから研究してくれるかも知れません。ただ、北海道出身者で、東京で生まれて初めてそれを見て、つかまえてかわいがっていたと人がいたという笑い話は聞いたことがあります。この話の真偽は不明ですが、最初から気持ち悪いとは言えない生き物かも知れません。